奈良・明日香村への旅は、国宝と遺跡を巡る時間旅行でした。
奈良時代の終わり、桓武天皇が794年に都を京都へ遷した背景には、政治的混乱や疫病といった「穢れ」を払う意図があったそうです。
新しい都は水運の拠点として経済発展が期待されました。一方、奈良にはその前の時代の歴史が今も息づいています。
奈良到着
新潟空港から伊丹空港までは約1時間、さらにバスでJRで奈良駅へ移動。ほぼ2時間半で到着しました。アクセスの良さが旅のスムーズさを助けてくれます。
ホテルは三条通の近く。荷物を置き、まずはカフェで軽めのランチ。3時のパンケーキとコーヒーが意外と美味でした。
奈良駅周辺には商店街がたくさん広がり、歩くだけで楽しいエリア。駅から少し足を延ばすと奈良公園内の興福寺、東大寺、春日大社といった見どころも密集しています。一日中楽しめるスポットですね。
東大寺と正倉院
東大寺の大仏殿はいつ見ても圧巻。今回もそのスケールと気品に圧倒されました。修学旅行生が多く、外国人観光客よりも目立っていたのが印象的です。
裏手にある正倉院は静かな佇まいで、無料で外観を観賞できます。内部は見られませんが、かつての正倉院展で見た宝物を思い出しながらその歴史に思いを馳せました。
興福寺の魅力
興福寺は今回で2度目。残念ながら五重塔は修復中でしたが、国宝館で「阿修羅像」や「八部衆立像」と再会。仏像の繊細な美しさに心奪われます。特に阿修羅像の憂いを帯びた表情には、何度見ても惹きつけられます。
奈良の鹿と商店街
奈良公園では鹿が観光客に寄り添い、鹿せんべいを手にするとすぐに群がります。観光慣れした鹿の賢さに感心しました。
夜は商店街巡り。餅つきで有名な「中谷堂」や、本店が隠れ家のように佇む「中川政七商店」など、歩くたびに発見があります。朝早くの散歩も楽しく、観光だけでなく地元の日常も垣間見られる素敵な場所でした。
JR奈良駅と近鉄奈良駅の間にさまざまな商店街があり、歩いているだけで昼も夜も楽しいですよ!
明日香村で歴史をたどる
明日香村へはレンタカーで移動。約1時間のドライブは、途中で平城宮跡歴史公園を通り過ぎるなど、道中から歴史を感じられる楽しい時間でした。
最初に訪れたのは高松塚古墳です。この古墳は7世紀末から8世紀初頭にかけて築かれたもので、石室の壁画が非常に有名。壁画の中に描かれた四神(青龍、白虎、朱雀、玄武)は、日本の美術史においても貴重な文化財です。
現在は文化財保護のため、石室内には入れませんが、壁画の複製や資料が展示されている「高松塚古墳壁画館」で詳細を知ることができます。実際の古墳を見ながら、天平時代の人々の生活や信仰に思いを馳せました。
その後、「飛鳥寺」や「石舞台古墳」など、明日香村の名所を巡りながら、豊かな田園風景を楽しみました。特に「蘇我入鹿首塚」では、広がる田んぼと静けさが印象的でした。
旅の感想
奈良と明日香村での旅は、歴史と文化、そして自然が織りなす特別な時間でした。歩くたびに新しい発見があり、写真もたくさん撮影しました。
次回はさらに深く巡りたいと思います。
町歩きスナップ